水と安全は無償か?

日本は素晴らしい!至る所で良水の湧く泉が

日本は素晴らしい!至る所で良水の湧く泉が

日本人の感覚の根底にに水と安全は無償で購えると言う考えが在るのでは無かろうか、最近は○○の天然水であるとか××の鉱泉水等とスーパーマーケットの特売に並ぶ様になって来たが以前はミネラルウォーター等と称して「飲み屋」や「飲食店」しかお目にかかる機会は無かった様に思う。

蛇口を捻れば出てくる水道水、これも実際には買っている部類に入る筈なのであるが何故か買っていると言う認識は乏しく、生水を飲用しても「悶え苦しむ」事の無い良水に恵まれ、全国至る所に名水と言われる物が自然に湧き出している国土に生活する日本人には「水を買う」と言う認識が無いのも無理は無いものか。

古き良き時代の日本の呼称はこの稲作に由来しています

古き良き時代の日本の呼称はこの稲作に由来しています

水に恵まれていればこそ、その恵を如何なく利用した稲作が古来より発達し、日本を言い表す言葉に「豊葦原の瑞穂の國」(葦が生い茂り、水稲が豊に実っている国と言う意)と言う表現があり、大名の収入を米の収穫量を示す石高で表しており、水に恵まれた稲作民族ならではの表現ではなかろうか。

それでは安全については如何なるものか、昨今の外人流入と若者による凶悪犯罪増加に伴う治安悪化を考えても世界有数の警察力により市民生活の安全は世界一と言っても過言では在るまい。

我国の立地を考えれば四方を海に囲まれた強固な城砦のような日本は開闢以来、蒙古襲来を除けば外敵の侵略を受け或いは主権を蹂躙された経験が無く、この様な経緯や状況に踏まえて「水と安全は無償で購える」と言う感覚が生まれたので在ろうが、十八世紀以前の交通手段に照らして考えれば強固な掘割の役目を果たしていた四方の海も現在の交通手段や兵器の発達により豊臣家滅亡寸前の内堀・外堀を埋められた大阪城に等しく防御線としての役割を終わってしまったのでは無かろうか。

今は亡き将軍様の危険極まりない玩具です

今は亡き将軍様の危険極まりない玩具です

現在未解決の拉致事件による数十名の被害者の発生、平成十一年の北朝鮮偽装工作船に拠る領海侵犯事件から早や十年が経過し、その間には北朝鮮の度重なる弾道ミサイル発射実験に核実験、古くは旧ソ連のミグ機による亡命事件、尖閣諸島に於ける中共のガス田盗掘や台湾船による領海侵犯、韓国による竹島の実効支配等数え上げたらきりが無い程に我国の安全を脅かす事案が頻発している中に最早国家に対する安全保障はなきに等しい状態である。

このように現在の日本の背後には覇権主義の中共、火事場泥棒のロシア・悪魔の犯罪集団北朝鮮と言う脅威が厳然と存在し、これを防御しているものが陸・海・空の三自衛隊と在日米軍の核の傘によって守られており、最早「水」も「安全」も無償で購える時代はとっくの昔に終焉をつげたのである。

小学生でも習うヨーロッパの小国スイスは永世中立国として有名であるが、スイスが第一次、第二次両大戦に巻き込まれず中立を守り通せたのは「軍事力」と周囲を囲む山々に織り成された「天嶮の地形」により稀代の侵略者ヒトラーも避けて通った。

如何なる国の如何なる紛争にも荷担せずと言う事は裏を返せば自国が侵略されても誰も守ってくれる国は無いと言う事であり、これをよく理解し得る国民が適正な指導者の下に国民皆兵制度で防衛力を整備し一朝有事の際の動員力は相当なものであり、我国の似非平和論者とは考えが雲泥の差である。