国防を損なう条約を批准

クラスター爆弾我国の国防を揺るがす条約は二つあり、その一つは「対人地雷禁止条約」今ひとつは参加して幾らも時間のたっていない「クラスター爆弾禁止条約」であり、何れも「非人道的」と言う理由であるが、其れを言うならば兵器は総てが人命を奪う或いは、負傷させ戦闘行動を取れなくするのが目的であり、其れは当然「非人道的」である筈なのた。

人道的兵器の開発を論うならば、戦場に拡声器を持ち込み「これから攻撃するから麻酔薬を打って待機していてくれ」と言うに等しい行為であり非現実そのものである

ならば「非人道的」と言う理由で禁止条約成立に猛烈な運動を行っているNGO達に問う、この世に「人道的」な兵器が存在するものか、そもそも戦闘状態を想定して製造された兵器に「人道的」を求める事自体が滑稽な話で、戦闘状態即ち「非日常」であり、人道云々は戦闘後の負傷者や俘虜に対しての問題では無かろうか、対人地雷やクラスター爆弾は非戦闘員を傷つけると言うが、戦争と言う行為自体に既に非戦闘員を傷つける要因を含んでいる。

欧州諸国と我国の周囲を取り囲む事情はまるで違っており、自衛隊の隊員数も限られた人数で、しかも四周を海に囲まれている我国では水際で撃退する事こそ防衛の第一歩であり、戦闘状態に陥った場合には上陸可能な海岸線への地雷敷設は有効な防衛策であり、同様にクラスター爆弾も水際撃退に極めて有効な防衛力を提供する兵器である。

然るに、対人地雷については我国自衛隊では既に廃棄してしまっており、加えてクラスター爆弾迄廃棄してしまっては防衛はどうなるのか、クラスターを廃棄した分を人員と他の兵器で代替するのは容易ではなく、自衛隊の現有する隊員数を考えれば馬鹿でも判りそうな問題で、特に離島部の防衛には有効な抑止視力となる兵器であることは、英国でフォークランド紛争に使用して作戦を有利に導いた事例もあり、実証済みの事である。

今ひとつは、本条約に参加していない国が、中共・韓国・北朝鮮・ロシア・米国とあり、この非批准国の内で既に現在、我国の喉元に匕首を突きつけ「脅威」と認識できる国家が中共・北朝・露の三カ国でこれらの国は、領土・領海問題、拉致・ミサイル等に加え核兵器を保有しており、この事実を何と認識しているものか、アジアの戦略環境をも弁えずに国家の安全保障手段を損なう条約を推進しようとする超党派のクラスター爆弾禁止議連等と言う大馬鹿者の似非平和主義者は、己が国益を守るべき立場に居らなければ為らないと言う事を認識しているものか、認識していないならば「大馬鹿者」認識していながらこの様な愚行を行っているならば「売国奴」と言う称号を捧げたい。

クラスターについては、ドイツが技術的に高度なものはクラスター弾の定義から除外すべき提案をしていたが、この技術的に高度なものを製造している国はドイツのみであり、この提案はドイツが自国の「利権」を守るべく提案したものであろう事は明白である。

この条約に我国が参加する事により、現在保有している物を廃棄する為に、自国の安全保障に非実効的な案件に限られた予算を使わなければ為らないと言う問題も発生し、本条約参加は我国の安全保障に百害在って一利無しと断ずる事ができる。