絶対不可欠な在日米軍基地

米軍基地在日米軍を進駐軍と呼び、六十数年間親しんできたが日本国内の米軍基地の賛否を論議するならば、大東亜戦争終結時に遡らねば為らない、何故ならば戦争末期に中(蒋介石の国民党)・英・ソの三国は米国を含む四カ国による日本の分割占領を提案した。

これに従い日本が四分割占領となっていたならば現在の日本は存在せす、東西統一以前のドイツや朝鮮半島のようになっていた事は火を見るよりも明らかな話で、加えて領土膨張を画策し世界共産化を目論む旧ソ連は、現在の北方領土を見れば判るように米国が占領政策を解除しても旧ソ連が解除する事は在り得ず分断国家と為っていたであろう。

この様な旧ソ連の目論みを看破し、支那も共産化を目前にした情勢に鑑み「四分割占領」蹴ったのが連合軍総司令官マッカーサーであり、以降の米国一国による占領のお陰で日本は共産化する事無く、分断国家と為る事も無く戦後復興を果たし今日が在るのではないか。

日本の敗戦から占領末期に於いては旧ソ連の後押しと中共の覇権主義により勃発した「朝鮮動乱」があり、講和条約締結により独立を果たした日本の周囲を見回せば、前述の旧ソ連・中共・動乱の結果分断され生まれた北朝鮮等共産主義世界と核の脅威に取り囲まれている中、紛争に巻き込まれる事無く今日迄平和を維持出来てこられたのは在日米軍基地と暗黙の了解で持ち込んでいる米国の核の傘に守られてきたのは厳然とした事実である。

今日も日本の空の見回り誠にご苦労様です。感謝感謝!

今日も日本の空の見回り誠にご苦労様です。感謝感謝!

朝鮮動乱の原因は前述したが、ベトナム戦争も中共の覇権主義に拠る処が原因である事も明白であり、チベット侵略を始め大陸の少数民族国家が次々と中共の毒牙にかかり征服されて行った事実からも充分に判らなければおかしいと思う。

扨、現在の情勢を観ると、共産主義の総本山旧ソ連は崩壊しロシアと為ったが国名やイデオロギーが変わったとて北方領土の不法占拠は現在も厳然とした事実で残っており核兵器を保有する国家として脅威である事に変わり無い、中共に在っては核保有及び尖閣諸島の問題やガス田盗掘による日本のEEZ侵犯、彼らが援助する北朝鮮による拉致問題や弾道ミサイル実験及び核保有等東西冷戦終結とは言え、状況的には以前に増して悪化していると見るのが正当であろうし、何れの国も日本に対して高圧的に無理難題を押し付けている事を考えても十分脅威である。

こうした状況下に鑑みると、九州・沖縄の米軍基地は支那・朝鮮・台湾を睨む最前線基地として絶対不可欠で本州の米軍基地はロシアを睨む前線基地として必要である一方、沖縄に在っては観光以外に何らの産業も無い沖縄に人員雇用や駐留兵士及び家族の落とす金により経済効果を齎している事も見過ごす事の出来ない事実であり、同様の事は九州及び本州の基地周辺に於いても言えるものでは無かろうか。

陸上自衛隊が警察予備隊として発足以来六十一年、海上自衛隊が海上警備隊として分離独立以来五十九年を経過し、陸・海・空の三自衛隊が日本の独立と安全を守ってきた事は揺ぎ無い事実であるが、これを助けていたものが核を保有し、強大な力を誇る米軍の傘に拠る処が多大であった事は否定する事の出来ない事実である。

この様に米軍の多大な恩恵により、背後に控える脅威から安全を保障されている事実を良く見つめた上で考えれば、「日本に外国の基地は不要」等と言う言葉が出よう筈も無く、国家の弱体化を画策する輩のプロパガンダである事が判る筈である。