国旗・国歌の意義

単に旗と広い意味で言うならば、船舶の使用するアルファベット二十六枚に数字旗十枚と代表旗二枚、回答旗一枚の合計四十枚の国際信号旗や社旗、幟旗等の布地に文字或いは紋様を染め抜いたものは総て旗と言える存在であるが、国旗とは前述の様にその国の建国理念や歴史を表し、国家を代表する旗であり、国旗と言う名称が付くことによってその持っている意味は大きく変り、生命の息吹が吹き込まれる。

万延元年に遣米使節が乗艦した咸臨丸が金門湾入港した時然り、船舶に於いては外国の港に入港する時はメインマストに入港する相手国の国旗を掲揚し、船尾に自国即ち船籍国の国旗を掲揚し、入港国に敬意を示す等、国際儀礼の場に於いては国旗の掲揚方法一つで無言の外交が成立するもので、国歌についても同様に、その国の建国理念や歴史を詠まれており国家を代表する歌で、国賓来訪や種々の国際的なスポーツ大会に於いての表彰式等で表敬や賞賛の為に演奏されるもので国旗同様に国家を代表しているものである。

しかし乍、国際的なスポーツ大会等に於いての国旗掲揚や国歌斉唱に際し、よそ見している者や口をつぐんで知らぬ振りを決め込んでいる者の多さに呆れ返るばかりである。

彼らには日本を代表する選手であると言う認識が欠如している物か、或いは「己の力を以ってこの場に臨んでいるのだから」と言う傲慢不遜な考えなのかは不明であるが、長野オリンピックで金メダルを受けた女子選手のように「ヘアスタイルが乱れる」等と言う何とも呆れ返る理由で表彰式に臨み「国旗掲揚」「国歌演奏」に着帽のままボサッとしていた不謹慎極まりない姿も記憶から消えかかっているが、この背後には愛国心を否定し、国旗・国歌を蔑ろにする教組の専横に任せて荒廃し切った教育現場の有様が目に浮かぶ。